陽光に照らされる、笑顔いっぱいの家族と<br>県産材を生かした“多層階の家”

お施主様のお宅訪問

2019.09.13

陽光に照らされる、笑顔いっぱいの家族と
県産材を生かした“多層階の家”

陽の光をできるだけ取り入れ、明るい家で子どもたちを育みたい。青森県産の木材を使いたい。その想いを実現したソーラーサーキットのお家は、家族のそれぞれがどこにいても、いつもその気配を感じられる家でした。

青森県青森市
Sさんの家

夏休みが始まった最初の日曜日の昼下がり。Sさんご一家の長男かんた君(小学3年生)は、2歳の弟しょうご君とお気に入りのテントの中で過ごしています。しょうご君は大好きなお兄ちゃんからキャンディをもらって満面の笑み。テントには明かり取りの窓からの陽光が優しく届いています。

兄弟が過ごすこの場所は、玄関から続く土間空間の一角。自転車を置いたり、冬場、雪かきに使うスノーダンプを収納しておいたりするために設けました。奥には、ご家族間の通称で「忍者ドア」と呼ばれる小さな引き戸もつくり、リビングから直接ここへ行き来できるようにしました。柔らかな日差しが入るので、奥さまが大切にしている鉢植えの避難場所にもなるとか。
ここは小屋裏も含め6層構造からなるSさんの家の1層目に位置します。

6層構造……。一体どんなお家なのでしょう。

1層目は玄関脇のシューズクロークも含めた土間空間。たたきを上がった廊下につながるリビングやキッチンのフロアが2層目。廊下から階段を7段上がった3畳ほどのスキップフロアが3層目で、そこはリビングと2階をつなぐ吹き抜け空間になっています。

さらに階段を上がって、ご夫婦の寝室、二つの子ども部屋と、仕切りのない“和テイスト”の「2階リビング」がある4層目。

そして寝室からはしごで上がるロフト部があります。ご主人が自由に使える“隠れ家”のようなこの空間が5層目です。その上の屋根裏を含めて6層です。

青森県産の木材を使いたい

それまで一戸建てを建てようと強く思っていたわけではなかったというご主人。でも、ご実家に隣接する土地が売りに出されたことから、その機会を逃さずに購入することにしました。

建築を依頼した㈱伊藤光建設のことは、県産材を使った家づくりについて書かれた社長の著書を読んだことがあったのと、ご友人が同社で家を建てたこともあって、以前から知っていたそうです。

早速、モデルハウスを見学したご夫婦。構造材に地元の県産材を使えることことはもとより、高気密高断熱であること、二重通気の技術により、夏は床下から外気を取り混み、壁の内側に通気をして、熱気を和らげ涼しい家であること、冬場の結露の発生を抑えられたり、薬剤を使わないシロアリ対策が施されたりと、住む人に良いだけでなく、家そのものを良い状態で維持しやすいなど、詳しい説明を受けました。
ご夫婦は「将来的なメンテナンスのことも考え、心配が少ない」と思い、ソーラーサーキットのお家に決めました。

「せっかく家を建てるなら、土地の気候風土に合った県産材の木材をできるだけ使いたい」と考えたご主人。釣りがご趣味であることもあって、自然環境に関心を持たれているご主人は「県産材を使うことで森林の整備も進んでいきますし、地元の林業の活性化につながればいいと思いました」と語ります。豊かな森林を有する青森県で育ち、自然を愛するご主人の想いが感じられます。

㈱伊藤光建設と相談し、柱などの構造材に県産材を使いました。ヒバを使った玄関の天井の羽目板や、スギの集成材を使ったリビングの梁は「現し(あらわし)」となっていて、ご主人の想いが実現した様子を目の当たりにできます。

南側の隣家と近接、でも陽光たっぷり

多層階のSさんの家。どうしてこのようなデザインにしたのでしょうか。実は「できるだけ陽の光を取り込みたかった」ことが理由の一つだそうです。Sさんのお家はご実家の北側に位置します。つまり南側にご実家の家が近接しているのです。
㈱伊藤光建設は、奥さまのご要望でもあったスキップフロアのメリットを生かしてリビングの天井を高くし、吹き抜け空間のある、この“多層階の家”をプランニング。限られた土地をできるだけ有効に使い、家の中を広く見せること、収納スペースやご主人の要望だった趣味の空間も含めた部屋数を確保することなど、さまざまなリクエストをプランに落とし込みました。

その結果、陽光をたっぷり取り入れられる6層構造の家となりました。吹き抜けの壁にはめられたフィックス窓から入る陽光は、家の中全体に行き渡っています。

プランが完成するまでにはあれこれ悩まれたというご夫婦。ご主人は「ほぼまとまっていたプランを最初からやり直してもらったこともあった」と明かしてくれました。「伊藤光建設さんには、間取りはもちろん、将来にわたる維持費やメンテナンスの費用、県産材の用い方、暮らしの可能性まで、いろいろ相談させてもらいました」。

多層階の家をそれぞれが存分に楽しむ

この多層階のソーラーサーキットのお家に越してきてからは、今までになかったご家族の新しい生活が始まりました。

いつも元気いっぱいでよく体を動かす長男かんた君ですが、本棚が設えてあるスキップフロアで生き物図鑑をじっくり見るのも大好きです。この日も明るいフロアで海の生き物の図鑑に見入っていました。

自宅で書道を教えていらっしゃる奥さまは、2階の畳敷きのリビング空間を活用します。曲線を生かした下がり壁の裏からは、間接照明の明かりが、飾り棚に飾られた奥さまの書や掛け軸に柔らかに注ぎます。
書道教室があるときには、ユニット畳を足して座卓を並べて、おけいこをします。2階リビングをあえて小上がりにしないで、廊下の部分も含めてフラットにしたので、いろいろな使い方ができるそうです。
この2階リビングにいても、階下のリビング、スキップフロアと吹き抜けでつながっているので、常に家族の気配を感じたり、声が聞こえたりするのも良かった点だそうです。
アイデアと工夫がつまったこの場所に奥さまも満足そう。

ご主人のロフト空間には、釣竿のロッドホルダーや書棚が設えられています。座椅子に座って釣りの仕掛けをつくったり、本を読んだりと、お子さんたちが眠った後、ゆったりとしたひとときを楽しめる場所。すぐ上が6層目の屋根裏ですが、夏場でも不快な暑さを感じることなく過ごせるようです。

生活が変わり、気持ちにゆとりが生まれた

ソーラーサーキットの家に住んで1年以上が経ったいま、「ホテルにいるような感覚でとても快適です。子どもたちもよく眠ります」と笑うご主人。

次男のしょうご君はまだ幼いですが、ご夫婦は二人の息子さんたちが成長した後のことも想い描いています。
「子どもたちはいずれ巣立っていきます。そのときには、いまの子ども部屋を自分たちが使うなど、生活の時々に合わせて使い方を変えられます」と話す奥さま。家を建てるということは、将来の暮らしにも想いを巡らすことなのですね。

そして「この家に暮らすようになって、気持ちのゆとりができた」というご主人。「家の中の快適さは十分なので、これからは庭づくりにも励みたい」と話しています。

理想の家を実現して生まれた気持ちのゆとり。それが生活の豊かさ、心の豊かさをつくるのでしょう。Sさんご一家のあふれる笑顔から、それをうかがい知ることができました。

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