2023.09.04家探しの知識

注文住宅と建売住宅の違い5選!メリット・デメリットや向いている人の特徴を紹介

新築戸建てには「注文住宅」と「建売(たてうり)住宅」があり、どちらを選ぶかによってコストや自由度、入居までの期間などさまざまな違いがあります。そこで本記事では、「注文住宅と建売住宅ってどう違うの?」「それぞれのメリット・デメリットは?」「それぞれが向いている人の特徴を知りたい」と疑問の方に向けて以下を解説します。
  • 注文住宅と建売住宅の違い
  • それぞれのメリット・デメリット
  • それぞれが向いている人の特徴
注文住宅と建売住宅で迷っている方は、ぜひ本記事を参考にしてください。


注文住宅と建売住宅の違い5選

新築戸建てには「注文住宅」と「建売住宅」の2種類があります。一般的な注文住宅と建売住宅の大きな違いは以下のとおりです。

  注文住宅 建売住宅
1. コスト 高め 安め
2. 自由度 高め 低め
3. 立地条件 場合による 良い場合が多い
4. 入居までの期間 長め 短め
5. 住宅ローンの仕組み 複雑 シンプル

それぞれの項目を詳しく解説します。
 

1. コスト

コスト面では、注文住宅のほうが高くなる傾向があります。令和3年の住宅金融支援機構の調査によれば、それぞれの住宅の平均購入価格は以下のとおりです。

注文住宅(土地の購入を含む) 建売住宅
4,455.5 万円 3,604.9万円

参考:住宅金融支援機構『フラット35利用者調査』

注文住宅の平均購入価格が、建売住宅よりも850万円ほど上回っていることがわかります。ただし、注文住宅の場合では重視しない設備のグレードを下げるなどして費用をコントロールすることも可能です。

2. 自由度

自由度が高いのは注文住宅です。注文住宅にもゼロからつくり上げていく「フルオーダー型」と、ある程度決められた範囲から選択していく「セミオーダー型」があり、自由度の高さを調整できます。
 
一方で建売住宅の場合は、すでに完成している建物の中から選ぶことになります。完成前なら一部のプランを変更できる可能性はありますが、基本的な仕様はすでに決まっているケースがほとんどです。そのため、変更できるとしても箇所や選択肢が限られており、自由度は低いといえるでしょう。
 

3. 立地条件

立地条件は、建売住宅のほうが良い場合が多いです。建売専門の住宅会社は土地の購入に力を入れており、日々情報をチェックして不動産会社や個人の方から買い付けを行っています。個人に比べて資金力があるため、広い土地を購入して複数の建売住宅を販売することも可能です。大規模な分譲住宅は街並みが整備されるため、周辺環境の面でも立地が良いことが多いです。

4. 入居までの期間

入居までの期間は、すでに完成している建売住宅のほうが短いです。転勤や子どもの入学といった動かせないタイムリミットがある場合は、建売住宅のほうがスケジュールをたてやすいです。
 
注文住宅の場合は、探し始めてから実際に入居するまでに1年程度かかるのが一般的といわれています。入居希望日がある場合は、余裕をもってスケジュールを組むと良いでしょう。
 

5. 住宅ローン

建売住宅は土地と建物のセット価格で販売されているため、住宅ローンの組み方もシンプルです。一方で、注文住宅の場合、土地購入から住宅ローンが実行されるまでの間に「土地代金」「着工金」「中間金」の支払いをするのが一般的です。これらの代金を自己資金で用意できない場合は、住宅ローンとは別に「つなぎ融資」を受ける必要があります。そのため、建売住宅に比べてローンの組み方が複雑になる傾向があります。


注文住宅のメリット・デメリット

 注文住宅のメリット・デメリットは以下のとおりです。

メリット デメリット
・オンリーワンの家ができる
・自由にこだわりを反映できる
・つくっている過程を確認できる
・費用が高くなる傾向がある
・時間と労力がかかる
・完成まで仕上がりがわからない


注文住宅のメリットは、家族のこだわりを反映できる点です。フルオーダーの場合は自分たちでひとつひとつ考える必要があるため時間と労力がかかるものの、徹底的にこだわりぬいたオンリーワンの家が手に入ります。家づくりに積極的に関われるため、家に愛着が湧きやすく、家族の想い出にもなるはずです。

建売住宅のメリット・デメリット

建売住宅のメリット・デメリットは以下のとおりです。

メリット デメリット
・土地とセットで購入できる
・万人受けする仕様になっている
・実物を確かめてから購入できる
・自由度が低く個性は出しづらい
・こだわりを反映できない
・つくっている過程を確認できない

建売住宅は必要な資材をまとめて発注しているため、建築コストが抑えられます。そのため同じ間取り・品質で建てた場合は、注文住宅よりも安く購入できます。実物を見てから購入でき、入居後の生活をイメージしやすいのも利点です。注文住宅のようにゼロから選ぶ楽しさは味わえませんが、手間をかけずに平均的な家が手に入ります。

 

注文住宅が向いている人の特徴【建売では叶わない理想がある】

建売住宅では叶わない理想がある方は、注文住宅が向いています。外観はもちろん、間取りや内装、設備などの細かい部分まで自分の好みやこだわりを反映できます。家づくりを任せたい建築会社がある場合や、時間や手間をかけてでも理想のマイホームを手に入れたい方は注文住宅がおすすめです。


建売住宅が向いている人の特徴【手間をかけずに無難な家が欲しい】

手間や予算を抑えて無難な家が欲しい人は、建売住宅が向いています。建売住宅は万人受けする平均的なつくりになっています。しかも、同じグレードで注文住宅よりも安く購入できます。強いこだわりがなく、個性よりも無難さを重視する方には建売住宅がおすすめです。


まとめ

注文住宅と建売住宅で迷ったら、譲れないポイントを整理してみましょう。どちらを選ぶかは、自分たちの理想の家を叶えられるか、価値観に合っているかなどを考慮しながら判断することが重要です。家族で話し合って譲れないポイントを整理してみると、答えが見つかるかもしれません。