2023.09.04家探しの知識

ハウスメーカーと工務店の違い6選!メリット・デメリットと向いている人の特徴を解説

マイホームを検討しているものの、「ハウスメーカーと工務店って何が違うの?」「どちらを選べばいいの?」と疑問に思っていませんか。そこで本記事では、以下の内容を解説します。
  • ハウスメーカーと工務店の違い
  • それぞれのメリット・デメリット
  • それぞれが向いている人の特徴
どちらに依頼するかで迷っている方は、ぜひ本記事を判断材料にしてください。




ハウスメーカーと工務店の違い6選

一般的なハウスメーカーと工務店の大きな違いは以下の6つです。なお、本記事において紹介する工務店とは、地域密着型の小規模な建築会社を指します。

  ハウスメーカー 工務店
1. 対応エリア 広い 狭い
2. 建築コスト 高め 安め
3. 自由度 低め 高め
4. 工期の長さ 2~4ヶ月程度 4~6ヶ月程度
5. 施工の精度 一定 会社による
6. アフターサービス 長期保証 会社による

それぞれの項目を詳しくみてみましょう。

1. 対応エリア

対応エリアが広いのはハウスメーカーです。基本的に、大手のハウスメーカーはほとんどの地域で利用できると思っていいでしょう。なかには全国に対応していないハウスメーカーもありますが、それでも県や地域をまたいだ広いエリアで利用できるのが一般的です。

一方で、地域密着型の工務店は地元のみに対応している場合がほとんどです。工務店によって「〇〇地域限定」「施工場所まで車で1時間圏内」など範囲が決められているため、ホームページ等でチェックしておくと良いでしょう。

 

2. 建築コスト

建築コストは、ハウスメーカーよりも工務店のほうが安くなる傾向があります。ハウスメーカーは、一括購入によって大量の建材を安く仕入れられるという強みがあります。その一方で、莫大な人件費や広告宣伝費が建築コストに上乗せされるため、価格が膨らみがちです。
 
工務店は建材等の仕入れにコストがかかるものの、小規模で人員も限られており、建築に関わる費用以外も発生しにくいため、コストが抑えられる傾向があります。ただし、こだわりによってはハウスメーカーで建てる以上の費用が発生する可能性もあります。
 

3. 自由度

自由度が高いのは工務店です。ハウスメーカーで注文住宅を建てる場合は、ある程度決められた仕様の中から選択していく「セミオーダー型」である場合が多いです。標準設備が決まっており、変更したい場合は追加料金を支払ってオプション仕様にする必要があります。
 
一方で、工務店は「フルオーダー型」に対応しており、外観や内装はもちろん、間取り、設備、建材など細かいところまで施主の希望やこだわりを反映できます。自由度が高いため、ハウスメーカーで実現が難しい設計にも対応してもらえる可能性があります。
 

4. 工期の長さ

建築プランにもよりますが、工期が短めなのはハウスメーカーです。ハウスメーカーの場合、一般的な工期は2~4ヶ月程度と言われています。設計から完成までの流れがシステム化されているため、工事も効率的に進んでいきます。
 
工務店の場合、一般的な工期は4~6ヶ月程度です。建材の仕入れ・加工などもオーダーメイドで行うため、その分時間がかかるケースが多いです。
 

5. 施工の精度

施工の精度は、ハウスメーカーのほうが均一になる傾向があります。ハウスメーカーは建材の加工を機械が行っているケースが多く、品質が安定しているためです。
 
一方で多くの工務店ではひとつひとつを手作業で加工しているため、品質は職人の腕に左右されます。そのため、施工の精度にばらつきが出やすい傾向があります。
 

6. アフターサービス

多くのハウスメーカーでは、保証期間を10~30年の長期で設けています。なかには、条件を満たすことで保証期間が延長されるハウスメーカーもあり、アフターサービスは手厚い傾向があると言えるでしょう。

一方、工務店のアフターサービスは会社によってばらつきがあります。地域密着型の工務店は、トラブルがあったら迅速かつ柔軟な対応が期待できる半面、少数運営により、対応に時間を要する会社もあり、一概に判断するのは難しいです。

 

ハウスメーカーのメリット・デメリット

一般的なハウスメーカーのメリット・デメリットは以下のとおりです。

メリット デメリット
・大手ならではの安心感
・品質が一定
・自由度が低い
・コストが高め
 
大手のハウスメーカーは、ブランド力がある点が魅力です。経営基盤が安定しているため、アフターメンテナンス等で長く付き合っていくことを考えると安心感があるでしょう。
 
また、家づくりに必要な材料は工場で大量生産されているため、現場ごとによるばらつきが出づらく、一定の品質が期待できます。
 
一方で、設計プランがある程度パッケージ化されているため、自由度は低めです。標準設備から変更する場合は、高額なオプション料がかかる可能性があります。さらに、人件費や広告宣伝費がかかっているため、建築費用が高くなる傾向がある点も理解しておく必要があるでしょう。

 

工務店のメリット・デメリット

一般的な地域密着型の工務店のメリット・デメリットは以下のとおりです。

メリット デメリット
・自由度が高い
・コストが安い
・工期が長め技術やサービスに差があるコストが高め
・技術やサービスに差がある
 
工務店は自由度の高さが魅力です。ハウスメーカーでは実現が難しい仕様でも、工務店なら対応してもらえる可能性が高いです。
 
また、人件費や広告宣伝費の割合が少ない分、トータルの建築コストが安く抑えられる傾向があります。建築に直接関係ない費用が発生しづらいため、その分、建物にお金をかけられます。
 
現場ごとに材料を仕入れて加工するため、工期は長めになる傾向です。当初の予定より工期が長引くケースもあります。また、住宅のデザインや技術力は、工務店による差が出やすい部分です。ホームページやSNSなどで工務店の特徴をチェックしておくと良いでしょう。
 
 

ハウスメーカーが向いている人の特徴

ハウスメーカーが向いている人の特徴は以下のとおりです。
  • 建築会社に知名度や安心感を求めている
  • ある程度決められた選択肢の中から選びたい
  • 打ち合わせの手間を抑えたい
多くのハウスメーカーでは注文住宅がパッケージ化されているため、確立されたプランの中から自分たちの好みに合わせて選択できます。打ち合わせが必要な項目がフルオーダーに比べて少ないため、時間短縮が可能です。


工務店が向いている人の特徴

ハウスメーカーが向いている人の特徴は以下のとおりです。
  • ハウスメーカーでは叶えられない希望がある
  • 細部までこだわりたい
  • できる限りコストを抑えたい
ハウスメーカーでは叶えられない希望がある場合は、工務店が向いています。外観や内装はもちろん、設備や材料までこだわれるため、オンリーワンの家づくりが可能です。お金をかけるところとかけないところのバランスが取りやすいため価格がコントロールしやすく、できる限りコストを抑えたい人にも向いています。


 

まとめ

ハウスメーカーと工務店では、 対応エリアや建築コストをはじめ、自由度や工期の長さ、施工の精度、アフターサービスなどに違いがあります。建築会社に知名度と安心感を求める人はハウスメーカーが、自由度の高さを求める場合は工務店が向いています。それぞれの違いを理解したうえで、自分たちに合いそうな建築会社に話を聞きに行ってみましょう。