2024.08.19家探しの知識

マンションと戸建てどちらがお得?資産価値から住みやすさまで徹底比較!

マイホーム選びで多くの人が迷うのは、「マンションにするか一戸建てにするか」です。この記事では、以下の内容をわかりやすくお伝えします。
  • 住宅選びの基本
  • マンションと戸建てに住むメリット・デメリット
  • 住み心地の比較
ご自身にあった住宅を選びたい方、一生の住まいをお探しの方は参考にしてみてください。


マンション?戸建て?基本情報と選び方のポイント

住宅購入を考えるにあたって、マンションと戸建てのどちらがいいか迷う方は多くいます。どちらかに決める前に知っておきたいのが、住宅選びの基本です。具体的には以下の3つがポイントとなります。
  • 生活スタイル
  • 周辺環境
  • 将来に向けたライフプラン

生活スタイル

生活スタイルは、家族の人数や年齢によってさまざまです。単身世帯であれば、ご自身の優先順位に応じた家探しができます。お子さんがいれば、保育園や学校、スーパーへの利便性が重要です。シニア世帯は安全面を考慮した間取りや交通の便を考慮しましょう。

周辺環境

周辺環境も生活スタイルに沿って選ぶのが大切で、小さなお子さんがいる場合は交通量が少なく、静かな住宅街がおすすめです。小学校や中学校までの距離や駅までの交通手段も毎日の生活に関わってきます。利便性だけでなく、防犯面や安全面からも周辺環境を検討しましょう。

将来に向けたライフプラン

ライフプランは必ずしも計画通りにはいかないものの、住宅購入の際に立てておくと入居後に後悔しません。家族構成の変化やバリアフリー対応住宅への変更など、暮らしの変化に合わせてリフォーム可能かどうかを知っておくだけでも十分です。


マンションに住むメリット・デメリット

マンションは集合住宅のため、土地の購入は必要ありません。部屋ごとに持ち主が異なり、共有部分は住民でシェアして使うのもポイントです。入居にまつわる規則を設けているマンションも多いので、ペットの飼育や駐車場の台数などを確認しておくと失敗しません。

マンションに住むメリットとデメリットについて、以下の表にまとめました。

メリット デメリット
  • 立地の良い物件が多い
  • セキュリティがしっかりしている
  • 共用の施設・設備が充実
  • 高齢者も暮らしやすい間取り
  • メンテナンス手配の負担が少ない
  • 将来売却がしやすい
  • 管理費・修繕積立金を毎月支払う
  • 戸建てに比べて床面積は狭い傾向がある
  • 足音や生活音の問題で近隣トラブルが起きやすい
  • 管理規約を守らなければならない
  • 修繕工事のスケジュールは個人では決められない

マンションのメリットは、立地のいい場所に住める点です。共用部分の掃除やメンテナンスも管理会社に一任でき、個人の手間や負担は少なく済みます。オートロックや監視カメラなどのセキュリティ設備が備わっている物件も多く、小さなお子さんがいても安心です。

ただし、戸建てと比べて床面積が狭い一面もあります。管理費や修繕積立金は住んでいる限り毎月かかるので、定年後も支払わなければなりません。防音構造であっても足音は上下階に響くため、近隣住民への配慮は不可欠です。


戸建てに住むメリット・デメリット

戸建てには土地を買って設計からおこなう注文住宅と、すでに完成している建売住宅を購入する方法があります。どちらも建物自体が購入者世帯だけの空間となり、自由に暮らせるのが特徴です。マンションと違ってメンテナンスの手配や費用の積立を個人でおこなうため、計画性が求められます。

戸建てに住むメリットとデメリットについて、以下の表にまとめました。

メリット デメリット
  • 独立した住居なので生活音を気にせず暮らせる
  • ペットが飼育できる
  • 子どもがのびのび遊べる
  • 楽器の練習も可能
  • ライフスタイルに合わせてリフォームが自由にできる
  • 駅から遠い物件が多い
  • 立地によっては車が必要
  • 防犯は個人で対策する
  • 生活動線を考えないと家事が負担となる
  • 高齢世帯の場合は階段が危険

戸建ては独立した住居のため、隣室や上下階を気にせずに生活できます。庭つきの物件では、ガーデニングやバーベキューが楽しめ、充実した時間が過ごせるでしょう。間取りも自由に変えられるため、家族構成の変化に合わせてリフォームできます。

ただし、マンションと比べると駅に近い物件は少なく、場合によってはマイカーが必須です。プライバシーは守られるものの、セキュリティ面では不安が残ります。立地や間取りによっては、高齢世帯の生活には注意が必要です。


マンションと戸建ての購入費用や将来的な資産価値を比較

マンションや戸建てを購入する際は、物件の価格だけでなく、維持費や資産価値も考える必要があります。購入金額が安くても、入居後にメンテナンスが必要な場合は高い買い物となってしまうためです。逆に、購入時に高くても、資産価値のある物件なら売却時に高値で手放せます。

購入価格

下記の表は、国土交通省が全国(注文住宅のみ)と三大都市圏で調査をおこなった結果です。

住宅価格相場表
住宅の種類 購入価格
注文住宅(新築) 5,436万円
注文住宅(建て替え) 4,487万円
分譲戸建て 4,214万円
分譲マンション 5,279万円
中古戸建て 3,340万円
中古マンション 2,941万円
(出典:国土交通省「令和4年度住宅市場動向調査報告書」)

データを見る限りでは、マンションと戸建ての購入金額に大きな差はありません。新築か中古の場合は差が大きく開くのがわかります。

維持費

マンションと戸建ての購入後は、どちらも住宅維持費が必要です。住宅維持費とは、大まかに「税金」「修繕費」「保険料」となり、金額は条件によって異なります。

マンションでは修繕積立金と管理費を毎月支払うため、あらかじめ生活費に組み込んでおくと安心です。2022年度のデータによると、月額の平均支払額は以下のようになります。

管理費 12,480円
修繕積立金 11,474円
合計 23,954円
(出典:公益財団法人 東日本不動産流通機構「首都圏中古マンションの管理費・修繕積立金(2022年度)」)

マンションに限らず、戸建ても古くなると修繕が必要です。費用の準備や手配は各自でおこなう必要があり、自己管理が求められます。

資産価値

マンションと戸建てでは、資産価値の推移が異なります。マンションは一戸あたりの土地面積が少ないため、建物が古くなると資産価値は下がりやすいのが特徴です。

税法上、建物の耐久性は以下のように考えられています。
  • マンション:47年
  • 木造一戸建て:22年
建物だけの資産価値で考えるとマンションが長くなりますが、一戸建ては、土地の価値を含めて資産価値を維持できるのが強みです。

立地や売却時の条件によるものの、一般的に築浅であればマンション、年数が経つと戸建てのほうが資産価値は高くなると考えられます。


マンションと一戸建ての住みやすさを比較

マンションか戸建てかを選ぶ際は、資金の問題よりもライフスタイルや住み心地での選択が大切です。どちらが住みやすいかはライフスタイルや家族構成によっても異なるので、ご自身に合わせて選ぶといいでしょう。

住み心地を決めるポイントに決まりはありませんが、生活に影響を与える5項目で比較してみます。

   マンション  戸建て
 広さ  狭め  広め
 風通しや日当たり  窓の向きや数が限定的  窓は比較的自由に設計可能
 設備  全体で決められた設備が導入されている  好みに合わせて導入可能
 セキュリティ  比較的高い  個人で対策が必要
 騒音  上下階の足音に注意が必要  さほど気にする必要なし

昨今のマンションはスペースを有効に活用できる設計が多いため、住んでみると狭さが気にならないこともあります。風通しや日当たりについては、上階であればマンションでも視界が開け、明るさを確保できます。

設備に関しても、マンションは不特定多数の入居者に向けて、無難な仕様が選ばれているのに対し、戸建てでは住む人に合わせて選べるのが大きな違いです。建物の構造上、マンションのほうが丈夫なイメージがありますが、戸建てでも新築であれば性能表示制度の耐震基準に則って設計していれば、マンションと比べても遜色ありません。


マンションも戸建ても自分に合った住まいを選ぼう

 マンションと戸建ては、どちらかを優劣を付けるものではなく、ライフスタイルや要望に合わせて選ぶべきものです。後悔のない住宅選びをするためには、ご自身が譲れないポイントを明確にするのがおすすめです。マンションと戸建てには特色があるので、優先したいポイントに基づいて、どちらが自身の住まいに合っているかを判断しましょう。