2019.09.17睡眠

カネカのお家ソーラーサーキット 睡眠コンサルタント 友野なおが行く 眠りの旅・お泊まり体感記 東京都練馬区[夏編]

暑い!暑い!熱帯夜は眠りの大敵

一年を通してやわらかな暖かさ、爽やかなここち良さで暮らせることをコンセプトにする「カネカのお家 ソーラーサーキット」。「快適な睡眠環境づくり」の視点から、「ソーラーサーキットの家」の眠りごこちを、睡眠コンサルタントの友野なお氏がレポートします。今回、友野なおさんが体感したのは、昨冬一度宿泊している弊社契約工務店・株式会社高砂建設所有の宿泊型体感モデルハウス練馬モデル。ソーラーサーキットの家の夏と冬の違いを体感していただきました。
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インタビュー動画(夏編)

           夏のソーラーサーキットをお泊り体感!
           友野さんにインタビューした動画をご覧ください。

 

1. カネカのお家・宿泊体感記

暑い!暑い!熱帯夜は眠りの大敵

8月6日、冬の体感でもお世話になった東京都練馬区のソーラーサーキットの体感モデルハウスにやってきました。
冬の体感ではやわらかな暖かさに感動しました!が、今回は夏。快適に過ごすにはやはりエアコンに頼り切りにならないと難しいのでは・・・と思っています。冬は服を着込めば暖かくできますが、夏涼しく過ごす服って難しいですもんね。昨日は最高気温が34.5℃、22時でも28.8℃と熱帯夜でした。こんなに暑い季節なのに「エアコンに頼り切らず、家の性能で快適な睡眠をとることができる」という・・・疑い半分、期待半分ですが、早速いってきます! 
 友野なお(ともの・なお)プロフィール
睡眠コンサルタント。株式会社SEA Trinityの代表取締役。千葉大学大学院 医学薬学府 先進予防医学 医学博士課程。順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科 修士。日本公衆衛生学会、日本睡眠学会、日本睡眠環境学会正会員。産業心理カウンセラー。2004年ミス日本受賞。自身が睡眠を改善したことにより15kg以上のダイエット、さらに重度のパニック障害の克服や体質改善に成功した経験から、睡眠を専門的に研究。著書に「毎朝、目覚めるのが楽しみになる 大人女子のための睡眠パーフェクトブック」(大和書房)、「昼間のパフォーマンスを最大にする 正しい眠り方」(WAVE出版)などがあり、書籍は海外でも翻訳され発売中。

2.モデルハウス到着

吹き抜けの大空間でも涼しい!でも冷えすぎてない

今日は暑さでタクシーも大忙し。しばらく待って練馬駅から早速モデルハウスに向かいます。今の気温は36.4℃。文字通りカンカン照りで日差しが痛いくらいです。到着すると逃げるようにモデルハウスの中へ。
涼しい!その涼しさも、通常感じるエアコンで冷やした人工的な涼しさではなく、穏やかで柔らかな涼しさです。室内の温湿度計を見ると、室温が27.5℃、湿度44%。
驚いたのは、各部屋にエアコンがあるわけでもなく、小屋裏設置の8畳用エアコン1台でモデルハウス全体(延床面積約50坪)を快適に保っているとのこと。
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秘密は通気層と全館除湿機能とのこと。
ソーラーサーキットの家は、外装材、断熱材、内装材で家全体を三重に包み、それぞれの間にアウターサーキット(外側)とインナーサーキット(内側)と呼ばれる2つの気流の通り道(通気層)を設けています。夏は通気層に床下の涼しい空気を通すことで家を冷ましているそうです。涼しい空気が壁や小屋裏を流れているので室内の温度上昇を抑えてくれるわけです。
「モデルハウスでは、屋外の温度変化をセンサーが感知して通気モードを自動切換してくれる自動通気制御システム(SCナビゲーター)を備えています。外気温が低いときはダンパーを開け家を冷やす、外気温が上がればダンパーを閉め、空気の流れを遮断し、冷えた空気を保持できるように設定されています。」と高砂建設の戸谷さん。
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また、全館除湿では、換気システムで除湿された空気を室内に取り込むので、室内の湿度が下がり、室温を下げすぎなくても快適に過ごせるそうです。心地よいと感じるには、気温と湿度が密接に関係しており、気温が高くても湿度が低ければ不快さは減ります。室温27℃はやや高いような気がしますが、湿度が44%と低いので涼しく感じるんですね。
私は夏の快眠のために、「昼間の暑さで熱を持っている壁や天井をエアコンでしっかり冷やし、部屋の温度を下げましょう」と、話をしています。冷房を25~26度に設定し、強風で就寝前の1~2時間ほど壁と天井を中心に冷やすのが私なりのコツなのですが、ソーラーサーキットの家では住宅機能そのもので室温上昇を抑え、カラッとした快適空間が得られるんですね。
これは夜が楽しみです!

3.睡眠とダイエット

眠らないと太る!?夏のダイエットには睡眠が大切

ここから少し、睡眠とダイエットのお話。
以前に私自身が睡眠を改善することで1年で10kg、現在はマイナス15㎏のダイエットに成功したというお話をさせていただいたかと思います。太っていた頃の私は、コンビニでいろんな種類のお菓子を買い物かごいっぱいに購入し、ドカ食いしていました。(ちなみによく聞かれるのですが吐くことはしていません。)なんでこんなに食べたくなるのか、食べてしまうのか当時の私は不思議で仕方ありませんでしたが、そこに「睡眠」が絡んでいたのです。
実は、睡眠と食欲は密接に関係があり、睡眠不足だと食欲の中枢が乱れてしまうのです。研究でも睡眠不足は食欲を増進させるグレリンというホルモンを14.9%増やし、逆に満腹中枢を刺激するレプチンというホルモンを15.5%減らすことが分かっています※1。なので、食事制限で痩せようと思っても、睡眠不足だとホルモンレベルでもっと食べてくれ!という指令が出ているので、食事制限が続かないのです。
 
しかも、睡眠不足だと、高カロリーな食品への欲求が高まり、菓子パンやケーキ、ラーメンやフライドポテトなど、いわゆる太りやすいものが食べたくなる傾向にあります。
睡眠不足が買い物に与える影響を調べた実験でも、睡眠不足状態のときはジャンクフードなど太りやすいメニューを選ぶことが分かっています※2。
 
また、7時間未満しか寝ていない人は睡眠時間が長い人と比べて肥満度を表す体格指数が高くなることが分かっています※3。
睡眠をきちんととることは、一見関係なさそうな食生活を整えることにもつながるのです。ストレスなく、甘いものやジャンクフードをやめることができるので、頑張って痩せるというよりも、自然に結果がついてくるというのがうれしいことです。
エステのようにビフォーアフターが一見して分かるものではありませんが、時間をかけて健康的に痩せるためにも睡眠習慣を見直してほしいと思います。
 

4.夏の睡眠

夏は睡眠の質が悪くなってしまいがち

 とはいえ、忙しい中、睡眠時間をたっぷりとるというのはなかなか難しいかもしれません。一般的には「8時間睡眠がよい」といわれていますが、理想の睡眠時間には個人差があります。
ですので、いい睡眠は「量」と「質」の両方から考えられるので、量と併せて質にもフォーカスしてほしいと考えています。
睡眠の質という観点から考えると、夏場はどうしても質が悪くなってしまいがちです。
 
一番は夏の高温多湿。
エアコンが切れると目覚めてしまう、寝室が暑くて眠れない、夏の夜誰もが一度は経験したことがあるのではないでしょうか。人は体温の低下に伴い眠りに入るので、就寝時、体温が下がらないと入眠しにくくなります※4。
快適な睡眠環境のためには、室温と湿度をコントロールし、体温を下げる必要があります。一つの目安は、室温は28℃を超えないように、湿度は60%を超えないようにコントロールしましょう※5。
 
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2つ目は夏の冷え
これは私の体感ですが、夏はオフィスや商業施設のきついエアコンや、冷たいものを飲んだり、食べたりで思った以上に体が冷えてしまいます。入浴は睡眠の質向上に貢献してくれることが分かっているので※6、冷え対策がおろそかになりがちな夏こそ、湯船にゆっくりつかって体を温めてほしいです。

5.体感レポート

ソーラーサーキットの家は睡眠にどう作用する?

さて、夕食をすませ、ここからお泊り体感本番!これまでも柔らかな涼しさを実感していますが、ソーラーサーキットの家の快適さは眠りにどのように作用するのかしっかり確かめていきます。 
 
では、お風呂へ。夏場はお風呂上りが暑いのでシャワーだけで済ませてしまいがちですが、湯船につかることで、体をじんわりと温め、副交感神経をオンにすることでリラックスできます※6 。
お風呂タイムで実感したソーラーサーキットの家の価値はお風呂から上がった後の涼やかさです!普段、お風呂から上がると、エアコンの温度を下げたり、扇風機にあたったり、温度と湿度を下げないと汗をかいてしまうのですが、ここでは扇風機もつけず、エアコンも小屋裏エアコンのみなのに、室温は28℃をキープ。湿度も50%くらいになった程度で、ジメジメ感やムシムシ感をほとんど感じることがありません。
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髪を乾かし、パジャマに着替え、眠る前に決まって行う「入眠儀式」を行います。これは眠るためのスイッチのようなものです。今回紹介するのは、足裏刺激法。ゴルフボールを足裏の中心に乗せ、上下にゴロゴロ転がし刺激します。かかと部分に「失眠」という深い眠りを促進するといわれるツボがあるので、ここも合わせて刺激するのがおすすめです。
 
主人とリラックスし、入眠儀式を行っているうちに、だんだんお休みモードになってきたので、2階の寝室へ。ソーラーサーキットの家では、リビングも寝室も温度・湿度が安定しているので、事前に寝室を冷やしておく、という夏ならではの面倒な準備が必要ありません。お休みモードを維持したまま、おやすみなさい・・・

6.体感レポート2日目

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心地よい目覚めで昼の活動にも良い影響が

おはようございます!
暑かったり、エアコンが効きすぎて寒くて目が覚めたりすることもなく、朝までぐっすり快眠できました。モデルハウスでは、小屋裏エアコンの風を通気口を通じて各部屋に送っているので、直接風が当たり、寒かったり、不快に感じることがありません。
中途覚醒がなかったので、朝の目覚めもすっきり、すぐに行動を起こすことができました。心地よく目覚められるのは夜の睡眠がしっかりとれている一つの目安です。

実は、夜間の睡眠は、昼間の仕事や家事の効率にも関わります。
ある研究では、寝不足だとアルコールを摂取した時と同等レベルまで作業能力が落ちることが分かっています。集中力が下がった状態で仕事をするのは、生産性の悪い働き方といってよいでしょう※7。
 睡眠不足だとケガの発生率が1.6倍高くなることも分かっており、仕事の種類によっては重大な事故に発展することもあります※8。
ですので、夜しっかり睡眠をとるというのは、忙しい現代を乗り切る大切なスキルなのです。
もう一つ、忙しい皆さんにこそおすすめしたいのが、お昼寝タイムです。
「さぼっているようで罪悪感がある・・・」という声が聞こえきそうですが、お昼寝には、気分のリフレッシュ効果や、睡眠不足を補う作用以外にも、心臓病のリスクを37%下げるという研究結果が出ており※9、是非取り入れてほしい習慣です。
お昼寝で守ってほしいルールは2点。1点目は15時までにとること。15時を過ぎるとその日の夜の睡眠に悪影響が出てしまいます。2点目は時間は20分程度にすること※10。

長いお昼寝はリスクになることもあるので、20分程度という時間を必ず守ってください※11。はじめは目を閉じて目からの情報をシャットダウンするだけでも良いです。

7.体感を終えて

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感じたのは住環境の大切さ

冬・春・梅雨・夏と季節ごとにソーラーサーキットの家を体感して感じたのは住環境の大切さです。暑さ、寒さ、花粉、湿気、音といった物理的なストレスの少ない住環境は心からリラックスでき、お家に守られているという感覚でした。
寝具で工夫し睡眠環境を整えることも可能ですが住環境が整っていることで廊下からトイレなどのあらゆる部屋もすべて快適な温湿度環境がコントロールされ、覚醒刺激となる刺激がないため、ストレスのないソーラーサーキットの家は、言葉通り「ぐっすり眠れる家」だと感じています。
家に帰ってくるとほっと安らぐのは、皆さん同じだと思います。ただ、温度や湿度という物理的なストレスからシェルターのように守ってくれ、快適で安心感を感じられるのは、ソーラーサーキットの家ならではの価値だと思っています。
この感覚は、体感宿泊したからこそ分かったこと。モデルルームを訪れただけではわからなかったと思います。よりよい睡眠は、人にとって健康と美と、家族みんなの幸せを叶えるはじめの一歩。是非多くの人にストレスの少ない住空間での眠り心地を体験してほしいと思っています。
出典
※1 Taheri S, Lin L, Austin D, Young T, Mignot E. (2004). Short sleep duration is associated with reduced leptin, elevated ghrelin, and increased body mass index. PLOS Medicine 1(3), pp. 62.
※2 Spiegel K, Tasali E, Penev P, Van Cauter E. Brief communication: Sleep curtailment in healthy young men is associated with decreased leptin levels, elevated ghrelin levels, and increased hunger and appetite. Ann Intern Med. 2004 Dec 7;141(11):846-50.
※3 Gangwisch JE; Malaspina D; Boden-Albala B et al. Inadequate sleep as a risk factor for obesity: analyses of the NHANES I. SLEEP. 2005; 28:1289-1296.
※4 Kräuchi K, Cajochen C, Werth E, Wirz-Justice A. Warm feet promote the rapid onset of sleep. Nature. 1999 Sep 2;401(6748):36-7.
※5 Yanase T. (1998). A Study on the Physiological and Psychological Comfort of Residential Conditions. Home Economics of Japan 49(9), pp. 975-984.
※6 Horne JA, Reid AJ. (1985). Night-time sleep EEG changes following body heating in a warm bath. Electroencephalography and Clinical Neurophysiology 60(2), pp. 154-157.
 Kanda K, Tochihara Y, Ohnaka T. (1999). Bathing before sleep in the young and in the elderly. European Journal of Applied Physiology 80(2), pp. 71-75.
 Peppard PE; Young T. Exercise and sleep-disordered breathing: an association independent of body habitus. Sleep
 2004;27:480-484
※7 Dawson D, Reid K. Fatigue, alcohol and performance impairment. Nature. 1997 Jul 17;388(6639):235.
※8 Uehli K, Mehta AJ, Miedinger D, Hug K, Schindler C, Holsboer-Trachsler E, Leuppi JD, Künzli N. Sleep problems and work injuries: a systematic review and meta-analysis. Sleep Med Rev. 2014 Feb;18(1):61-73.
※9 Naska A, Oikonomou E, Trichopoulou A,
 Psaltopoulou T, Trichopoulos D. Siesta in Healthy Adults and Coronary Mortality in the
 General Population. Arch Intern Med. 2007 Feb 12;167(3):296-301.
※10 田中秀樹, 白川修一郎. (2009). 睡眠学, 東京, 朝倉出版, pp. 397-401
※11 Asada T, Motonaga T, Yamagata Z, Uno M, Takahashi K. (2000). Associations between retrospectively recalled napping behavior and later development of Alzheimer’s disease: association with APOE genotypes. Sleep 23(5), pp. 629-634.

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