2024.11.21家を建てるなら

サステナブル住宅とは?3つの特徴と注目すべきポイントを解説

「サステナブル」という言葉を聞いたことがあっても、住宅の取り組みについては馴染みがないかもしれません。この記事では、環境に配慮した家づくりに興味がある方に向けて、以下の内容をわかりやすく解説します。
  • サステナブル住宅の定義や特徴
  • おすすめポイント
  • 建築の際の注意点
自然素材や再生可能エネルギーを積極的に活用したい方やSDGsに関心がある方は、参考にお読みください。

サステナブルな住宅とは?

サステナブル(Sustainable)とは、「持続可能な」「長期にわたって維持できる」という意味を持ちます。持続可能な開発目標(SDGs)と一緒に使用される機会も多く、意味を混同している方もいるでしょう。サステナブルは考え方や制度を表し、SDGsはその目標を示すと考えると理解しやすくなります。

サステナブルな住宅とは、簡潔に表現すると「持続可能な住まい」です。たとえば、地球温暖化の原因となる石油エネルギーの使用を減らすため、クリーンエネルギーとして太陽光発電などが活用されます。建築時には古民家の再利用可能な素材を採用したり、建物の解体時に発生する廃棄物を極力削減したりする取り組みもサステナブルな住宅の一環です。

地球温暖化やエネルギー不足が深刻な問題となっている現代社会で、環境にやさしい家づくりとして認知されています。

サステナブル住宅の特徴

サステナブル住宅は、地球環境の保護だけでなく、地域社会や住人の健康にも配慮した持続可能な住まいを実現可能です。サステナブルな住宅に欠かせない要素は、「地球・地域・暮らし」への優しさとなります。3つの特徴について、くわしく解説しましょう。

エネルギーや資源の効率的な利用

地球の資源は限られており、無限に使えるわけではありません。そのため、住宅建設においてもエネルギーの効率的な利用が不可欠です。サステナブルな住宅では、再生可能エネルギーを積極的に導入し、エネルギーの消費を抑える取り組みがおこなわれています。

また、建物そのものも頻繁に建て替えなくても済むように、耐久性の高い建材や工法が選ばれているのも特徴です。住宅を建てるうえでのエネルギーや資源の無駄を最小限に抑え、地球環境の保護に貢献することに繋がります。

地域の自然や環境に配慮

サステナブル住宅は、地域の自然や環境にも配慮した設計がなされています。空気や土壌の汚染を防ぎ、生態系に影響を与えない再生可能エネルギーを積極的に活用しているのも特徴です。

従来のエネルギー源である石油や石炭は有限であり、枯渇が懸念されています。一方、太陽光などの再生可能エネルギーは永続的に利用可能です。太陽光発電システムは、日中の自家発電ができるだけでなく、災害時の停電にも備えることも可能となります。


住人の快適性を考慮

サステナブル住宅は、住人が快適に過ごせる家というのも特徴です。具体的には、以下のような家づくりが該当します。

高気密・高断熱の住宅設計 住宅設計自体により、一年中安定的な室温環境を保ちやすくするので、エアコンの使用などのエネルギー消費を抑えることができる
太陽光発電システムの導入 自家消費により光熱費を削減することができるので、経済的負担を軽減することができる
自然素材の建材を使用 化学物質を使用した建材を控えることで、アレルギーのリスクを低減することができる

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サステナブル住宅を建てるポイント

サステナブル住宅を建てるにあたって、明確な指針や条件は存在しません。自然素材の活用や再生可能エネルギーの利用など、環境への配慮が重要です。主に留意したい3つのポイントを紹介します。

自然素材の活用

サステナブル住宅では、自然素材の積極的な活用が推奨されます。建材によっては解体時に有害な廃棄物を生み出すため、環境に負荷をかけてしまう場合があります。無垢材や漆喰、珪藻土のような自然素材は、日本の寺院などでも多く使用されてきました。耐久性と丈夫さから、建て替えは必要ない場合がほとんどです。建物を解体する必要が生じた場合でも自然素材は再利用しやすく、持続可能な家づくりに貢献します。

再生可能エネルギーの利用

サステナブル住宅では、再生可能エネルギーの積極的な利用が重視されています。太陽光のような再生可能エネルギーは、石油や石炭と異なり枯渇の心配がありません。太陽光発電システムは新築住宅での導入が進んでおり、自家発電によって余った電力を電力会社に売ることも可能です。電気代の節約だけでなく、収入源としても機能します。再生可能エネルギーの活用によって、地球にやさしいだけでなく、経済的にもお得な生活を実現できます。

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リフォームや建て替えの不要な間取り設計

サステナブル住宅では、家族構成の変化に柔軟に対応できる間取り設計が重視されます。オープンな間取りや可動式の仕切りを採用すれば、家族の成長やライフスタイルの変化に合わせて部屋の使い方を調整可能です。柔軟に間取りを変更できるつくりの家は、大規模なリフォームや建て替えをおこなわずに済みます。新築時の状態で長く住める家は、建材の無駄を最小限に抑えられるのが魅力です。

サステナブル住宅に住む3つのメリット

サステナブル住宅は、住む人に多くのメリットをもたらします。主なメリットを3つ挙げ、くわしく解説しましょう。
 

健康へのリスクを減らしていく

サステナブル住宅では、高い気密性と断熱性を実現する工法を採用します。室内の温度や湿度が安定しやすく、家中どこでも快適に過ごせます。また無垢材や漆喰などの自然素材を使用することで、シックハウスの心配を減らす空間にも繋がりやすくなります。

維持費が安い

サステナブル住宅は省エネ性能に優れており、長期間にわたってランニングコストを削減できます。太陽光発電システムのような再生可能エネルギーを活用すれば、電気代の節約ができます。

丈夫で耐久性に優れた自然素材を使用した家づくりによって、メンテナンスの頻度が低くなります。修繕費用を減らすことができ、将来の出費に備えた貯蓄に余裕を持てるのも魅力です。

次世代に受け継げる

サステナブル住宅は自然素材を使用しており、適切なメンテナンスをおこなえば長期にわたって健全な状態を維持できます。ビニールクロスや合板フローリングのような人工的な素材とは異なり、自然素材は使い込むほどに味わいが増すのも特徴です。耐久性が高く、次世代に家を受け継ぐ際にも価値ある資産として継承しやすいでしょう。

サステナブル住宅は未来に続く住まい

 サステナブル住宅は、環境にやさしいだけでなく、住む人が快適に過ごせるための機能も多く備わっています。環境保護に対する意識が高まる中、地球、地域社会や暮らしの未来に重きをおいたマイホームは今後の主流となっていくでしょう。持続可能な家づくりに興味がある方は、省エネ住宅や丈夫な住まいを提供しているハウスメーカーや工務店への問い合わせがおすすめです。

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