2023.09.04家探しの知識

【保存版】注文住宅の家づくりの流れを3ステップで徹底解説!後悔しないポイントも紹介

家づくりでは順番が大切です。本記事では「家を建てたいけど、まずは何から始めればいいの?」「期間はどれくらいかかる?」「動き始める前に、今後の流れを知っておきたい」と疑問をお持ちの方に向けて、家づくりにかかる期間や引き渡しまでの流れを解説します。
 
「そろそろ家が欲しいけど何をすればいいのかわからない」「動き始めたもののこれでいいのか迷っている」という方は、ぜひ本記事を参考にしてください。


 

注文住宅の家づくりにかかる期間は1年程度

家づくりを始めてから実際に入居するまでの期間は、およそ1年といわれています。短い人でも約8ヶ月、長い人で1年半以上かかった人もおり、いずれにせよ、家づくりには長い時間を要します。入居のタイムリミットがある場合は、1年以上のゆとりをもって家づくりを始められると良いでしょう。


注文住宅の家づくりの流れを3ステップで解説

ここからは、土地を購入して注文住宅を建てる一般的な流れを紹介します。おおまかな流れは、以下の3ステップです。

  1. 事前準備
  2. 各種契約
  3. 着工・引き渡し
それぞれの工程を詳しくみてみましょう。


STEP1. 事前準備(約1~2ヶ月)

家づくりというと、真っ先に住宅展示場の見学が思い浮かぶかもしれません。しかし実際には、動き始める前に事前準備を通してマイホームへの希望や条件を整理する時間が必要です。具体的にすべきことは以下のとおりです。
  1. 情報収集・イメージづくり
  2. 予算計画を立てる
それぞれの項目を詳しくみてみましょう。


1. 情報収集・イメージづくり

まずは情報収集を行います。家づくりに関する知識がないまま住宅展示場に行ってしまうと、営業に言われるがまま話が進んでしまう可能性があります。あとから「聞いてない」「知らなかった」とならないように、家づくりに関する基礎知識を身に付けておくと安心です。
 
情報収集は、雑誌やSNS、Webサイトなどで行えます。情報収集と平行して、家族の理想の家についても考えてみましょう。良いなと思った写真をピックアップしておくと、自分たちの好みの傾向が掴みやすいです。また、「どこが良いと思ったのか」を具体的にすることで、自分たちの家づくりにも反映しやすくなるでしょう。
 
当サイトのコラムでは、家づくりに関するお役立ち情報を発信しております。ぜひ、ほかの記事もあわせて参考にしてください。
 

2. 予算計画を立てる

事前準備の段階で、予算計画を立てておくことも重要です。自己資金はいくら用意できるのか、どの程度の借入なら月々の返済を続けていけるのかをここで整理しておきましょう。
 
一般的に、家づくりでは以下のような費用が発生します。 
  • 土地代:土地を購入する費用
  • 本体工事費:建物に関する工事費
  • 付帯工事費:建物本体以外にかかる工事費(地盤改良工事費、外構工事費など)
  • 諸費用:上記以外にかかる費用(手数料、税金など)
これらの費用を、自己資金と住宅ローンでまかなうことになります。特に、付帯工事費や諸費用は見落としがちな項目なので注意が必要です。マイホームの予算の考え方については、以下の記事で詳しく解説しています。
 
 

STEP2. 各種契約(約3~6ヶ月)

ここからは、家づくりで一番ボリュームのあるステップです。大きなお金が動き始める時期でもあります。具体的な流れは以下のとおりです。
  1. 建築会社を選定・契約
  2. 土地探し・購入
  3. 設計プランを固める
  4. 工事請負契約
  5. 建築確認申請
  6. 住宅ローン本申し込み
それぞれの工程を詳しくみてみましょう。

1. 建築会社を選定・契約

建築は「ハウスメーカー」「工務店」「設計事務所」などに依頼するのが一般的です。ハウスメーカーは多くの地域に対応していますが、工務店や設計事務所は対応エリアが限られているので注意しましょう。インターネットで調べる際は、「〇〇市 工務店」「〇〇市 設計事務所」など地域名を入れて検索するとヒットしやすいです。

気になった建築会社があれば、資料請求をしてみましょう。住宅展示場や見学会に足を運んでみるのもおすすめです。

注意点として、相談する建築会社は数社に絞っておくことをおすすめします。候補が多いと設計プランや概算見積もりを依頼するのも一苦労ですし、情報量が多くなって適切な取捨選択が難しくなるためです。最終的に1社に絞れたら、契約条件やスケジュール、疑問点などを確認して契約を結びます。


【関連記事】ハウスメーカーと工務店の違い6選!メリット・デメリットと向いている人の特徴を解説

【関連記事】工務店の選び方を6つのポイントから徹底解説!失敗しないための注意点を紹介

 

2. 土地探し・購入

建築会社の選定と並行して、土地探しを行います。「土地を先に決めたほうがいいんじゃないの?」と思うかもしれませんが、おすすめは建築会社→土地の順番です。

なぜなら、候補の土地に予算内で希望の家が建てられるかは、建築会社を通さないとわからないからです。土地を先に決めてしまうと、思わぬ費用がかかり予算オーバーしやすいので注意しましょう。

気に入った土地が見つかったら、売主に購入を申し込みます。住宅ローンの仮審査がまだの場合は、このタイミングで受けておきましょう。土地の売買契約時には、土地代金のおよそ5〜10%の手付金を現金で支払うのが一般的です。

土地探しのコツや注意点は、以下の記事で詳しく解説しています。

 

【関連記事】土地探しのコツ3選!事前準備・探し方・チェックポイントまでまるっと解説

 

3. 設計プランを固める

建築会社と土地が決まったら、いよいよ家の設計プランを固めていきます。担当者に具体的な希望を伝えて、デザインや間取り、設備、建材などの詳細を複数回の打ち合わせで決定します。このタイミングでの打ち合わせは、5~10回程度行われるのが一般的です。

おおまかな設計プランが決まったら、予算内に収まるように細かい部分を調整していきます。

 

3. 工事請負契約

設計プランが決定したら、建築会社と工事請負契約を結びます。契約を結ぶ前に、事前に書類によく目を通しておきましょう。
 
契約の際には、契約金と印紙代が発生します。契約金の額は、工事費用の5~10%程度が一般的です。いずれも現金で用意するのが一般的です。
 

4. 建築確認申請

工事を始める前に、建築会社が自治体または民間の指定確認検査機関に建築確認申請を行います。これは、建築予定の建物が建築基準法や各自治体の条例に沿っているかを確認するための工程です。申請をクリアすると「建築確認済証」が交付されます。
 
なお、建築確認申請後にプラン変更を行った場合は、再度申請が必要になる可能性があります。
 

5. 住宅ローン本申し込み

 住宅ローンの仮審査を行った金融機関に、本申込みの手続きを行います。申し込みにあたっては、自分たちで用意する書類と建築会社に準備してもらう書類があるため、申し込み先の金融機関に確認しておくとスムーズです。


STEP3. 着工・引き渡し(約3~5ヶ月)

 着工まできたら、入居までもう一息です。ここからは、着工から完成・引き渡しまでの流れを解説します。

1. 着工

 着工前に近隣への挨拶や地鎮祭(じちんさい)を行います。地鎮祭とは、神主を招いてその土地の神様に工事の安全を祈る行事です。地鎮祭は必ず行うものではなく、省略したり略式で行ったりする場合もあります。
 
その後、家の基礎を造る工事が開始されます。基礎工事にかかる期間は約1ヶ月です。住宅の骨組みが完成したら「上棟式(じょうとうしき)」を行います。「建前」や「棟上げ式」とも呼ばれ、これまでの工事の無事を感謝し、残りの工事の安全を祈願する儀式です。
 
近年では神主を呼ばず略式で行われるケースが多いです。儀式に必要なものの準備費用、ご祝儀、飲食代などが掛かります。地鎮祭同様、必ずしも必要な儀式ではありません。
 
なお、着工時と上棟時には、それぞれ建築費用の30%程度を建築会社に現金で支払う必要があります。支払いのタイミングや金額を確認しておきましょう。
 
その後、仕上げ工事が行われて竣工(完成)となります。
 

2. 完成・引き渡し

 すべての工事が完了したら「完了検査」が行われます。検査には、建築会社側の担当者と自治体または民間の指定確認検査機関の担当者が立ち合います。検査に合格すると検査済証が発行されます。
 
その後、建築会社側の担当者と施主による施主検査を行う流れです。気になる点があれば遠慮せず質問しましょう。
 
検査で問題がなければ、いよいよ引き渡しとなります。このタイミングで工事代金の残額を支払います。引き渡し後は、いつでも入居可能です。
 
入居後は、定期的に点検やアフターメンテナンスを行います。
 

まとめ

家づくりのプロセスには、大きく「事前準備」「各種契約」「着工・引き渡し」の3つがあります。これらにかかる期間は、平均で1年程度と言われています。ただし、ひとつひとつの工程がスムーズにいくとは限りません。なかには「土地探しで1年以上かかった」という方もいるため、入居希望日がある場合はスケジュールに余裕を持って動き始めると良いでしょう。